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プレゼンテーション 初めの一歩

平成19年6月24日
目次

4.プレゼンテーションを考えましょう
 
プレゼンテーションという言葉が一般的になってきました。小学生もプレゼンテーションを行います。一般向けのソフトウェアでもプレゼンテーションソフトが組み込まれるようになってきました。しかし、効率のよい上手なプレゼンテーションとはどういったものなのでしょうか。ここでは、私が小学校4〜5年生で初めてプレゼンテーションを勉強する授業で子どもたちに話をしたことをまとめています。
加えて、大人の場合に気をつけたいことを、付録としてまとめました。
 なお、ここでは、PowerPoint2003を使ったプレゼンテーションを紹介していますが、その機能の中で、とても基本的なものだけを使用しています。ここで紹介したプレゼンテーションを練習して、PowerPointの豊富な機能にも挑戦してみてください。
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プレゼンテーションとはなんでしょう。もとは、企業が自社の製品について説明するときなどに行うものを言いましたが、小学生に説明するときには次のようにしています。
初めに「プレゼンテーション」と板書するとき、途中まで書くと子どもたちは「プレゼント!」と言います。確かに、プレゼンテーションはプレゼントを語源として発生した言葉です。(接尾辞 -ationは、「行動,状態,結果」を表します。)
つまり、プレゼンテーションとは、何かをプレゼントすることなのです。
では、プレゼンテーションでは、何をプレゼントするのでしょう?
答えは、「情報」です。
次に、情報とは何かについて考えてみましょう。
みなさんは、新聞を隅から隅まで読むでしょうか?たいていは興味のある部分だけ読みます。紙面にはたくさんの記事が載っていますが、興味のない部分はその人にとって情報ではないのです。
プレゼンテーションを行うときも、その扱う情報は、“伝える人”と“受け取る人”両方にとって、意味のある内容でなければならないわけです。情報とはこういうことです。
送り手が送りたい事柄と、受け手が欲しい事柄が一致したときに、情報は意味を持ちます。受け手にとって意味のないことは、いくらプレゼンテーションが巧みでも、受け取ってもらうことはできません。聞いてほしいときには、受け手にとって、その情報が意味があることを分かってもらうことが大切です。
具体的にプレゼンテーションを考えてみることにします。
プレゼンテーションという言葉のニュアンスにもっとも近い日本語は「発表」です。調べたことを教室などで発表するときには、模造紙を使ったり、実物を見せたりします。
パソコンで、プレゼンテーションをするときに使うソフトで作るものを「スライド」と言いますが、これは紙芝居のようなものです。紙芝居には、表と裏があって、表には、絵や図があり、裏には、説明するための文章が書かれています。パソコンで作るスライドも、見せる側には文章は書きません。(実は、「見せない側」があるのです)
パソコンを使ったプレゼンテーションとは、このように、スライドを使って、「情報」を伝えることです。ここまでは、プレゼンテーションについての定義のようなものですが、実際にプレゼンテーションをする場合に大切になるのが、「誰に」情報を伝えるか、つまり、次に述べる「相手意識」です。
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発表には、「何を」と、「誰に」が必要です。このどちらが欠けても情報発信にはなりません。この二つがきちんと発表者の中で捉えられていれば、自ずと「どのように」が決まってきます。
プレゼンテーションでは、通常相手が目の前にいます。この点が、新聞や書籍、インターネットなどでの情報発信と異なる点です。相手が見えるので、その反応を確かめながら発表することができます。逆に、反応を見ながら発表するのがよい発表です。一方通行ではいけません。
スライドはもちろん、発表の相手に伝わるように考えて作ります。それが大人か子どもか年配の人か、どんな環境の人たちか、自分が相手の立場にいたら、どう受け止めるかを考えながら発表とスライドを考えます。年下の子どもだったら、易しい言葉でしなくてはならないかも知れません。大人なら、平仮名ばかりのスライドは読みにくいでしょう。
聞きたい人も、もしかしたら聞きたくない人もいるかも知れません。
聞く人の気持ちを引きつけて、伝えたいことがしっかり伝わるように考えることは、なかなか難しいです。何度も何度も、伝える人、聞く人の立場を経験して、練習できるようにしたいです。
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先にも書いたように、プレゼンテーションは、情報を伝えるために行うものです。つまり、伝えるべき情報がなくてはプレゼンテーションにはなりません。
だから、まず初めにすることは、「何を伝えるためにプレゼンテーションをするのか」あるいは、「プレゼンテーションをして、伝えたいことはコレだ」を押さえておくことです。
次には、どんなストーリーで、どう伝えるか、を決めます。これには、聞く人の立場に立つことが大切です。聞く人の興味をどう引き出して、それに答えていくか、その人になってみればわかるでしょう。
そして、そのストーリーに聞く人を引きつけられるようなスライドを考えて作ります。
では次に、聞く人を引きつけるスライドの作り方を見てみましょう。
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では、PowerPointを立ち上げてみましょう。初めに出てくる画面は、紙芝居で言うなら表紙にあたります。PowerPointが一番最初のページにもっともよく使われると考えた形を選んで表示しています。ここには、発表の題名と、発表者の名前を書くのが普通です。
 ここで、それぞれの枠をクリックして、タイトルと、名前を記入して「F5」(または、メニューの表示→スライドショー)を押してみましょう。画面いっぱいにスライドが表示されました。これが発表するときの画面です。(スライドショーと言われます)ここで「Enter」キーを2回押すと、元の画面に戻ります。
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マウスで「新しいスライド」を選択して、2枚目を作ります。画面の右側(作業ウィンドウ、と言います)が、「スライドのレイアウト」に変わりました。2枚目のスライドは、「タイトル」枠と箇条書きの形の枠になっています。これは、PowerPointが、2枚目のスライドとしてよく使われると思われる形を選んだもので、形を変えたい場合は、右側のレイアウトの中から選択します。ここではこの形をそのまま使うことにします。
見本のように、「タイトル」と、箇条書きに言葉を入力してみましょう。(説明しやすいように、最低3個以上)ここで、また「F5」を押してみます。この見せる画面(スライドショー)では、2枚目に移るやり方が4通りあります。(実際には、まだあります)
・マウスをクリックする
・スペースキーを押す
・キーボードの右向きの矢印キー(→)を押す
・Enterキーを押す
ちなみに、前に戻るときは、BackSpaceキーを押す、もしくは←キーです。これらのキーを操作して、1枚目と2枚目を行ったり来たりしてみましょう。
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プレゼンテーションとして時々お目にかかるのが、画面いっぱいに文字が並んでいるスライドです。箇条書きにはなっていますが、言葉ではなく文章を書いてしまったものです。
見ている立場に立つと、どうでしょう。
画面に文章が写されたら、それを読もうとするのが普通だと思います。読み出すと、当然話し手の話を聞くことができません。もしかすると、文章を書き取ろうとしているかもしれません。文章量が多ければ書ききれず、説明も聞けず、あたふたと筆記用具を動かして終わってしまいます。
いずれにしても、発表する人が、聞き手に発表を聞いてもらえないわけで、いいスライドとは言えません。
また、文章を画面に表示して、それを読み上げているだけの場合もあります。この場合には、スライドを印刷して配ってしまえばすむので、プレゼンテーションをする必要はないことになります。これも、いいプレゼンテーションとは言い難いです。
このように、スライドの作り方によって、聞き手に発表を聞いてもらえるかどうかが決まってきます。発表する人は、伝えたいことがきちんと伝わるように、発表の仕方、スライドを工夫することが大切です。
まず、文章は書かずに、短い言葉で簡潔に書くことです。一つの項目は、10文字ぐらいだと、すぐわかりますね。
次からは、PowerPointを使って、どのように聞き手に発表がうまく伝わるスライドを作ることができるのか、見ていきたいと思います。
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上で作った2枚目のスライドでは、箇条書きに書いたものが、全部同時に表示されます。したがって、見ている人は、それぞれが興味のあるところに注意が行ってしまい、説明の話と、ズレが起こってしまいます。では、この箇条書きの中の、一つの項目に色を付けてみましょう。すると、見ている人は、この色の付いた項目に注目することになります。その項目が、他と違って特別であることがわかります。
しかし、説明する人がひとつずつ順番に説明していても、見る人の意識は、色の付いたところにあって、説明が耳に入らないかも知れません。これでは、せっかく色を付けても、うまく効果が現れません。
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ここまでは、紙芝居と同じです。ここで、パソコンならではの見せ方を工夫してみます。(カーソルが箇条書きの中にあることを確認して、)右側の「スライドのレイアウト」の文字をクリックすると、メニューが表示され、その下の方に「アニメーションの設定」というのがあります。これを選んで、「効果の追加」→「開始」→「スライドイン」を選んで、ここでまた「F5」を押してスライドショーにしてから、2枚目に移動します。すると、画面にはタイトルしか表示されません。この画面だと、見ている人は、タイトルを見て、次は何の説明があるのかと、聞く姿勢ができます。Enterキーなどをおして、初めの項目を画面に表示すると、聞いている人は、初めの項目を聞こうとします。この段階では、他の項目は画面にないので、発表している人の言葉が、聞いている人にきちんと伝わります。説明を続けていって、色の付いた項目になると、聞く人には、その項目が特別なものであることがよく分かり、説明している人の気持ちが、よく伝わるようになります。このように、パソコンを使ったプレゼンテーションでは、紙芝居とは違って、アニメーション(動き)をつけることによって、よりいっそう伝えたいことが聞いている人によく伝わるように工夫することができるのです。
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スライドに付けることのできる効果には、アニメーションの他に、サウンドがあります。これは、アニメーションと同時に効果音を鳴らす機能ですが、上手に使えば聞き手に伝えたいことを強調することができますが、あまり多用しない方がいいでしょう。アニメーションと同様、付けすぎは逆効果です。ポイントを押さえれば効果的ですが、付けすぎると強調がぼやけてしまい、煩わしさに変わります。
また、奇抜な背景にしたり、スライドの切り替えに動きを付けることもできますが、こちらも同様、聞き手の意識が「効果」そのものに向いてしまったのでは、何が伝わったのかわからなくなります。
アニメーションやサウンド、切り替えの効果などは、聞き手に訴えたい箇所で適切に使えるようにしたいです。背景は、発表の邪魔にならない程度で考えましょう。どのような使い方が効果的かは、数多くのプレゼンテーションに接して学んでいくことが近道だと思います。練習のプレゼンテーションでも、発表してみて、お互いに見合って、子どもたち同士で意見交換する余裕も欲しいです。
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2枚目のスライドは、項目が画面の左側に寄っていて、何となく見栄えが悪いです。また、見栄えだけでなく、必要以上に大きな枠は、スライドに別の枠を挿入したり、イラストなどを加えたりするときに邪魔になります。従って、文字の量に合わせて枠の大きさと位置を調整しておきます。
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プレゼンテーションでは、文字だけでなく、イラストや写真、図といった画像を挿入することが、より聞いている人に分かりやすく説明できるのは、容易に想像できます。
この、画像の見せ方にも工夫をすると、よりいっそう説明をしやすく、また、伝えたいことがよく伝わります。
例えば右の例です。初めはタイトルだけです。ここで聞いている人は、どんなシイタケだろう、と思いますね。
そこでおもむろに写真を見せます。何だ、ちょっと形がいびつなだけだ、と思わせることになります。
そこに、次の写真を乗せます。
「うらがえしたら」と書かれていますね。これも、聞く人の意外性を引き出すことで、印象づけることになります。
見た人が、つなぎ目はどうなっているのかな、と思ったところで、最後の写真を見せます。
このように、次々と聞く人の興味を引き出して、その答えを見せていくと、伝えたいことがすっきりと伝わっていきます。
プレゼンテーションでは、伝える側が考えているストーリーに聞いている人を乗せていけるかどうかが、ポイントなのです。発表者と聴衆が同じストーリーにいれば、スムースに話が運ぶでしょう。
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画面いっぱいに文章を書いてしまうのと同じに、びっしりイラストや図でスライドを埋めてしまっているプレゼンテーションにもお目にかかることがあります。
たくさん伝えたいことがあるのはわかりますが、これも、一度に全部見せてしまうと、見ている側はどこに注目していいかわからないし、説明を聞いても、一体画面のどこの説明なのか、探すのが苦労です。
少しずつ見せるのが難しい細かい図などの場合、レーザーポインタや棒などを使って指し示すこともできますが、この図のようにスライドにペンで直接書き込むことができると分かりやすいですね。
PowerPointには、この機能が備わっています。
スライドショーの状態で右クリックして出てくるメニューの中で、「ポインタオプション」を選ぶと、マウスをペンにして画面に書き込むことができます。マウスポインタの矢印が、ペンの色の点に変わります。他にも、ペンの色や形などを変えることができます。書いた線を消したり、画面をホワイトボードのように使えるように切り替えたりすることもできます。
でも、右クリックではまだるっこしいです。ここは、ショートカットキー(※)を使うとすっきりします。
※ショートカットキーが、○○+△△ という形で書かれるときは、○○のキーを押さえたまま、△△のキーをチョンと押す、と読みます。
Ctrl+P : マウスをペンに(ポインタオプションのフェルトペン)。
W   : ホワイトボード(画面を白くしてスライドショーを中断)
B   : 黒板(同上で、黒くする)
E   : ペンオプションで書いた線をすべて消す
Esc  : ペンに変えたマウスを矢印に戻したり、白や黒の画面を、元に戻す
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PowerPointには、紙芝居の表と裏がある、と書きました。裏は「見せない側」です。これを、「ノート」と言います。発表原稿のようなものです。
PowerPointの画面は、大きく三つに分かれていて、左側にはスライドが一覧できる部分、右側の上には1枚のスライドが表示されています。その下側、「クリックしてノートを入力」と書かれている部分がこれです。(それぞれを、ペインと言います)
このノートを配付資料に印刷することもできますが、普通は発表する際のメモに使えるようになっています。発表用の資料に、スライドと共に印刷することができます。
ここで大切なのは、発表でこのノートを「読まない」ことです。朗読はプレゼンテーションではありません。
プレゼンテーションでは、常に聞く人の反応を受け止めて、伝えたいことが適切に伝わるように考えます。それには、原稿をただ読んでいたのではうまくいきません。
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後ろまで聞こえる声で、はっきり、急がず、といったことは、もう教科での発言などでよく言われることなので、今さら言うことではないでしょう。
プレゼンテーションでは、最終的には、目の前にいる人に伝えたいことが伝わるように、ということなので、聞いている人の反応をしっかり受け止めながら、行うことが大切です。
慣れるまでは、自分のプレゼンテーションを通してすることで精一杯で、聞いている人とのコミュニケーションなどは、とても余裕がなくてできないかも知れません。初めはそれでもいいのです。何度も、発表する側と聞く側を行ったり来たりすることで、だんだん慣れていきます。だから、一発勝負ではなく、予行演習と改善を繰り返す余裕が欲しいです。発表することを考えて聞く立場に立つと、その発表のいいところや、直したいところが少しずつ見えてきます。また、自分の発表で気をつけたいところも、わかるようにになります。
時間の許す限り、よりよいプレゼンテーションになるよう、練習できるといいです。
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プレゼンテーションを受ける側になることを考えてみます。
もし、プレゼンテーションが、これまで書いたように考えられていれば、そこで何が伝えられているのか、自然にわかるようになっているでしょう。
しかし、いつもそんなプレゼンテーションに出会えるとは限りませんから、どんな場合にもそこから適切に「情報」を受け取れるように、聞く立場に立ったときのことも考えておくことは大事です。
それにはまず第一に、自分にとって大切な「情報」とは何かがわかっていなくてはなりません。伝えられている事柄の中から、自分の欲しい情報を切り分けて取り出すことができるよう、何が欲しいのかをあらかじめしっかりつかんで臨むことです。
また、じっと聞いているより、メモを取る手を動かすことで、受け止めることが固まります。スライドには盛りだくさんにいろいろなことが詰め込まれているかも知れませんから、片端から写し取るのではなく、エキスをメモに取る練習もしておけば、それに越したことはありません。
受け身になって聞くのではなく、発表に対して、自分の考えを確かめながら、積極的に流れに乗っていくようにできれば、もっとよく発表がわかるでしょう。「質問できるように聞きましょう」と言われることがありますが、これも発表を聞くときの大切な気持ちの持ち方です。
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プレゼンテーションをするときには、次のようなことに気をつけたいです。
プレゼンテーションとは、「情報」をプレゼントすること。
情報とは、送り手、受け手双方にとって「意味のある」事柄である。
送り手、受け手共に、どんな情報をやりとりするのかをしっかりつかんでおく。
送り手は、どんな人を対象にしているか意識してプレゼンテーションを考える。
送り手は、ストーリーを考えて、受け手が情報を受け取りやすいようにする。
スライドには、たくさんの文章や図などを入れすぎず、見せ方にも工夫する。
送り手は、受け手の様子をよく見て、受け手に合わせられるようにする。
受け手は、上手にメモを取るなど、プレゼンテーションからの情報をきちんと受け止められるように工夫する。
この、三つ目は重要です。送り手になったときは、何を伝えたいのか、受け手のときは何を受け止めたいのか、これがしっかりつかめていることが、上手なプレゼンテーション、情報のキャッチボールに繋がります。
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先生なら、保護者に向けて学校の説明などでプレゼンテーションをする可能性もあります。また、外の研修に参加したら、プレゼンテーションをしたり、受ける場合があるでしょう。そういうとき、情報を適切にやりとりできるヒントを、私の経験からお話しします。ただ、ここに書いたことは私が気をつけていることや感じたことです。これが絶対、という意味ではありませんので、ご理解下さい。
まず、プレゼンテーションをする場合。これは、「17.まとめ」でも書きましたが、伝えたいこと(結論)をはっきり持つことです。その結論に向けてのストーリーを組み立てます。焦点を絞ったプレゼンテーションを心がけましょう。盛りだくさんでは聞いている側も疲れてしまいます。私自身よく言われることですが、5分でできないのなら、15分かけてもできないものです。贅肉をそぎ落とした、コンパクトなプレゼンテーションを心がけたいものです。
それから、一方通行の発表も、お勧めしません。所々で、聴衆に考える余地があるように、疑問を投げかけたり回答を考えてもらったりして、その答えを発表していく、というふうにすると、発表者と聴衆とが同じ流れに乗って話題を共有することができ、結論まで導くことができます。
スライドでは、画面いっぱいに文章を綴ってしまうこともよくないです。更に、それを読み上げるだけは、もっといけないです。これでは、スライドを配布してしまえば済んでしまうからです。写真に撮られて終わり、というのでは悲しいです。スライドにはポイントだけを表示し、それをきっちり説明していくのが、流れが分かりやすいです。
また、1枚のスライドに、細かい図がびっしりとひしめいているものも時々見かけますが、これも焦点がはっきりしなくなるし、聞き手はどこを見ていいのかわからないので、発表の流れが中断しかねません。こういう場合は、レーザーポインタやプレゼンソフトのポインタオプションなどを使って説明箇所を示したり、リンク機能(スライドの、リンクが設定された箇所をクリックして、別スライドや、インターネットのページなどを表示)を使って、説明したい箇所を別スライドで拡大表示するなどの工夫がほしいです。
説明に沿って、画面でたくさんの図やイラストが動き回るのも、見た目にはおもしろいですが、これも、動きに気を取られ、どれが一番言いたいことなのかがあやふやになります。効果音を多用するのも同じです。
次に、受け手になったときです。よく行われるのが、スライドを「配付資料」として印刷して配られることで、手元にあると、安心してしまいがちです。しかし、往々にして、どのスライドの説明をされているのか追いかけるのに忙しく、いつの間にかプレゼンテーションが終わってしまった、などということになりかねません。また、聞きながらその配布資料に、発表のメモ書きを書き込んでいきますが、発表者は、一つ一つのスライドごとに同じ量を話すわけではありません。もしかすると、スライドが行き来することもあるかも知れません。量が多くて書ききれなくなった場合など、別のところにメモが飛んでしまったり、書き込まなくなったりして、あとで見直したときにわかりづらくなります。
配付資料があっても、私はノートを持参して、ストーリーに沿ってメモを取るようにしています。こうすることで、発表を再度たどることができます。スライドが片面印刷の時は、裏に書いてもいいですね。
また、手元に配付資料がないときには、スライドに書かれた言葉を逐一メモに写し取ろうとしがちです。これも、書くのが間に合わないときには中途半端になりますし、書き取っていると説明を聞く余裕がありません。書き写すのではなく、スライドと説明を合体させて、自分の言葉に直してメモをとれるぐらいになるといいと思います。慣れないと難しいですが、がんばっています。
最後に、デジカメや携帯カメラの普及によって、スライドを写真に撮ることが一般的になってきましたが、撮っておけば安心、というのはどうでしょうか。帰って誰かに見せたいこともあるでしょうが、個人的には、スライドが替わる度に、一斉にシャッターを切る、こういう姿は遠慮してほしいと感じています。発表者は、説明を聞いてほしいと思っているはずです。自分の発表が理解してもらえているのかどうか、聴衆の目を見て発表していると思います。そういうときに、一斉に、発表者ではなく、画面にカメラを向けられる気分は、あまりいいものではないと思います。
プレゼンテーションは、始めにも書いたように、発表者と聴衆とが直接向き合っています。この場に参加するのだ、という気持ちで、情報のコミュニケーションを有意義に行いたいと思います。
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